ハタラクティブでは、求人を紹介してもらう前に必ずハタラクティブのオフィスに行って「カウンセリング」と呼ばれる面談を受ける必要があります。
よくハタラクティブの利用体験談では「担当者が親切丁寧だった。」、「若い担当者が多く緊張しないで面談をを受けることができた。」といった好意的な意見が見られる一方、「希望を聞いてくれず一方的に求人を紹介された。」といった否定的な意見も見られます。
そこで今回は実際にハタラクティブの面談を受けてみての感想と実態について紹介します。
特に利用したときの状況が「フリーターで離職期間があった状態で20代後半」だったため、「現在正社員ではないけれど、希望どおりの求人を紹介してくれるのか?」、「20代後半以降のニートやフリーターでも就職できるのか?」など、フリーターやニートの方への支援状況について聞いてきました。
また「就職アドバイザーの印象」、「面談後の電話連絡はしつこくないのか?」など、カウンセリングに行って分かったこともまとめました。
カウンセリングの申し込み~当日まで
カウンセリングの申し込み方法
まずカウンセリングを受けるにあたっては申し込みをしなければなりません。カウンセリングの申し込み方法についてですが、2つ方法があります。
1つ目はハタラクティブの登録フォームというところから、面談の申し込みを行う方法です。
ここでは「現在の就業状況」、「就職希可能時期」、「最終学歴の卒業年」を選択した後、氏名や住所などの個人情報を入力します。さらにメールアドレスと携帯番号を入力します。
次の画面に進むと、希望の面談日時と場所を選択することができます。またここで担当の就職アドバイザーの性別など希望事項を入力することができます。同姓の方が相談しやすいなど希望があれば入力します。(ちなみに営業時間ですが、基本的には平日の10時~17時15分開始となっています。)
2つ目は電話で申し込む方法です。「0120-979-185」に電話をかけ、その場で面談予約をします。
またカウンセリングを受ける場所ですが、下記の何れかのオフィスを自由に選択できます。(また私の場合、最初に渋谷支店でのカウンセリングを申し込みましたが、後から立川支店の方が都合がよくなったため、その旨を連絡したところ、柔軟に変更してもらうことができました。)
- 渋谷(渋谷駅から徒歩3分)
- 立川(立川駅から徒歩5分)
- 池袋(池袋駅から徒歩5分)
- 秋葉原(秋葉原駅から徒歩1分)
- 横浜(横浜駅から徒歩5分)
- さいたま(大宮駅から徒歩6分)
- 名古屋(栄町駅から徒歩6分)
- 大阪(阪急梅田駅、中崎町駅から徒歩6分。大阪駅から徒歩10分。)
- 福岡(天神駅から徒歩5分)
ちなみに上記の場所に向かえない遠方の方は電話のみのカウンセリングでも可能とのことでした。
カウンセリング申し込み後~当日まで
面談予約後は、メールにて以下の書類を事前に送付するように指示されます。(もし間に合わない場合は面談日当日に持参でもOKだそうです。)
- 履歴書の送付または履歴書フォームの入力 ※カウンセリングのための資料なのでざっくりでOKとのこと!
- 事前アンケートの入力(以下の様なフォームが送られてきて、最寄り駅や希望勤務地、就業の有無、転職エージェントの利用状況などを聞かれます。)
また当日の持ち物としては以下の指定がありました。
- 証明写真1枚(もしくは面談後、郵送にて送付。サイズの指定は特になかったです。)
- スケジュールが分かるもの(面談時に直近1ヶ月間の空きスケジュールを記入する必要があります。)
最後に服装の指定ですが、選考でないので「普段着」で構わないとのことでした。よって面談当日もスーツではなく、普段着でハタラクティブのオフィスへ向かいました。(ちなみにハタラクティブでは選考当日に着ていくスーツの無料貸し出しも行っています!)
また面談予約後には携帯電話に上記のようなショートメールと、3日前にハタラクティブから面談日時の最終確認をする電話連絡がきました。
ハタラクティブでのカウンセリングの流れ
受付~面談室への入室まで
指定された場所に向かうと、ハタラクティブの運営会社であるレバレジーズ株式会社の受付が見えました。
そして入口には呼び鈴があったので、呼び鈴を鳴らしました。すると、奥から担当者ではなく、女性のスタッフさんが出てきて、個室に案内されました。
面談室に案内された後は、以下の書類を渡され、10分後に就職アドバイザーがくるまでに記入するよう告げられました。
- 面接対策シート(退職理由や志望理由がポジティブに伝えられるようなポイントが書かれたシート)
- 直近1ヶ月間の空きスケジュール表(用事があるところのみ×をつける)
- あなたのタイプはどれだシート(仕事の取り組み方における性格診断テスト)
ちなみに私は事前に履歴書と事前アンケートを送付していたためそれらの記入はパスできましたが、事前に送付していなかった人は履歴書と事前アンケートの記入も行うよう求められるようです。
面談室は落ち着いた雰囲気で、正社員としてはじめて就職する人向けの色々な職業紹介を記載したカードも置いてありました。
また以下の資料やノベルティを一式最初に渡されました。
- 履歴書例
- 職務経歴書例
- 面接が始まるまでの準備(面接時の注意事項が記載)
- 面接対策用 身だしなみチェックシート
- 面接対策会のお知らせ
- ボールペン
就職アドバイザーの印象
書類に記入してから約10分後、就職アドバイザーの方が面談室に入室してきました。
私を担当してくれた方は、女性の方で20代前半~中盤ぐらいの方でした。気さくな雰囲気の方で何を質問しても明るく受け答えをしてくれました。また私が質問を多くしてしまったため話が脱線することが多かったのですが、綺麗事だけではなく今の就職事情についても裏表なく答えてくれました。
例えば、30代のみならず20代後半であっても、離職期間があると正社員としての就職のハードルが難しく、例えば土日休みの職場は少ないといった条件面に制約があることを言われました。また20代前半よりも応募先の企業に長く働く覚悟が問われるため、将来の自身のキャリアビジョンと応募先の企業での職務内容や目指す方向をきちんと合わせておく必要があることをアドバイスされました。
一方で求人の紹介をされた際に、すべての企業を知っているわけではなさそうで、その担当者の方にとって馴染みのない求人を紹介する際に、求人票に書かれていることをそのまま棒読みしていたことが気になりました。
ハタラクティブは両面型(企業担当と求職者担当が別に就く)のため、担当者がすべての企業のことを知っているわけではないことは仕方がないのかもしれません。しかしやはり紹介する以上、担当者ならではの紹介する企業のおすすめポイントや裏話をしてほしいとも思ってしまいました…。
カウンセリング開始~サービス紹介
さてここからは実際の面談の内容について記載します。まず面談時間は全部で1時間半でした。
まずカウンセリングが始まってすぐにハタラクティブのサービス概要の説明がありました。
ここで印象的だったことは「就職開始まで平均1ヶ月です!」と言われたことです。ポイントは「内定獲得」ではなく「就職開始まで1ヶ月」ということだそうです。よって逆算すると内定は早い人だと1週間、平均すると2週間で出ると言われました。
私は2月にカウンセリングを受けたのですが、3月のはじめには内定をもらい、4月1日の入社を目指して動いていきましょうと面談の最初に言われました。
また選考を受けるのであれば、正式な「履歴書」と「職務経歴書」を用意してほしいと言われました。
ヒアリング内容
その後は事前に送付した履歴書や事前アンケートを元に、給料額や勤務希望地、職種などといった今回の就活で何を重要視しているかの質問を受けました。
またその後は私の職歴について、以前正社員として勤めていた会社の入社した理由から退職した理由について聞かれました。
突っ込んで聞かれた質問としては、やはり「なぜ退職後正社員として転職をせず、フリーターとして働いているのか」についてでした。これについては痛い質問でしたが、やはり実際の面接でも聞かれる内容のため、掘り下げて質問しましたとのことでした、
またフリーター中の職務内容についてもなぜこの仕事に就いたのかや、実際にどんなことをやっていたのかについて詳しく聞かれました。最後になぜこのタイミングで正社員として就職しようと思っているのかについても聞かれました。(この質問もいずれ面接で聞かれるとのことでした。)
一通りの質問が終わった後に、私に紹介できる職種についてどんなものがあるのかプレゼンと求人の紹介に移りました。
ちなみに求人紹介を待っている間に、「面接対策シート」の記入を行うようにと指示されました。この面接対策シートはよく面接で聞かれる質問の答えを予め書いておき、面接時にすらすらと回答が話せるように備えておくためのシートだそうです。
また面接対策シートの裏面にはどうやったら離職期間のことがポジティブに伝えられるかといった各質問項目への回答時のポイントが書いてあり、1人でも面接対策が行えるようになっていました。
- 自己紹介
- 就職活動の状況
- 志望動機
- ブランク期間の理由
- 自身の強み、弱み
- 入社後のビジョン
- 企業への質問事項
職種と具体的な求人の紹介
ここではまずハタラクティブにて就職する人が就く主な職種についてプレゼンされました。まず大きく分けて「対人系」と「対物系」があるということを教えてくれました。
また下記の表のように対人系はさらに「営業・販売・接客」の3つに分かれること(そしてさらにそれぞれ誰に何を販売するかで細かく職種が分かれること)、対物系は「IT・建設・ものづくり」の3つに分かれることを伝えられました。
対人系 |
対物系 | |
営業 | 個人 | エンジニア |
法人 | ||
反響(不動産、車) | ||
販売員 | 携帯電話 | 施工 |
美容 | ||
薬局 | ||
接客業 | ホテル | ものづくり |
エステ | ||
飲食 |
そして上記の中でどれが一番自分に合っていると思うかと聞かれました。私の場合は、大学時代文型だったということや、フリーター中の職務内容も接客業だったため、「対人系ですかね。」と答えたところ、担当の方にも「私も過去の経験から営業や接客業などを紹介しようと思っていました。」と言われました。
ここからはさらに「営業」・「販売」・「接客」のどれが一番適正かを、最初に聞かれた希望条件とすり合わせながら決めていきました。ここでは土日休みな求人が多いといった理由で営業職の求人を面談当日に紹介されることになりました。
紹介された求人は以下の9つでした。
- 大手保険会社のルート営業 2企業(どちらも正社員)
- ベンチャー企業の求人広告の営業 2企業(どちらも正社員)
- 電話アポイントメント代行業者の営業(正社員)
- 医療法人向けのITソリューションの営業(正社員)
- AO機器販売の営業(正社員)
- 投資用不動産の営業(正社員)
- 賃貸不動産の営業(契約社員からスタート)
また面談当日に9つの求人のうち8つは正社員の求人でしたが、1つが契約社員からスタートし実績次第で正社員に登用されるというものでした。そこで担当の方に過去の正社員の登用度を聞いてみましたが、「実績次第ですね・・・。」とあまり的を得た回答が返ってきませんでした。
カウンセリング後の流れ
求人を一通り紹介された後、1時間半で面談が終了しました。ここから先は紹介された求人に応募したい場合はこちらから担当の就職アドバイザーに応募の旨を連絡をしてほしいと言われました。
印象的だったのが、カウンセリング中に選考を受けるか受けないか決める必要がなかったことです。「とりあえず選考を受けてみてから考えましょう。」と言って、選考に進ませるエージェントもある中で、ハタラクティブは選考に進むか進まないかは無理強いせず、考える時間をくれるところがよかったです。
また連絡する際は電話やメールではなくLINEで連絡してほしいと言われ、LINE IDの交換をしました。選考がはじまり企業に面接に行く際の急な遅刻などの連絡をする際に、電話やメールよりもLINEの方がお互い早く連絡することができて便利だからという理由でした。
メールや電話での連絡でも可能とのことでしたが、今まで電話連絡やメール連絡が主だったエージェントが多かった中で電話ではなくLINEで連絡してほしいと言われたのが印象に残りました。
カウンセリングで聞いたQ&A
ここからは実際にカウンセリングにて聞いたQ&Aを記載します。せっかくなので公式サイトには中々記載されていない質問や細かい質問をしてみました。
※ただし担当者によっても答えが異なるでしょうし、求職者の状況によっても回答は異なるため、参考意見として受け取ってください。
離職期間があっても問題ないか
Q.離職期間があっても本当に就職可能なの?
A.大丈夫。むしろ求職者の半数以上の人が現在職歴がない、ニートやフリーターの方。ニートやフリーターのサービスなので安心して欲しい。しかし年齢が重なれば重なるほど応募できる求人数が少ないのも事実。本当は20代前半のできるだけ早い時期にカウンセリングに来て欲しい。
ブラックな求人は紹介されないか
Q.長時間労働といったブラックな求人は紹介されない?
A.例えば残業が40時間ほどある企業は紹介するし(1日あたり2時間ほどの残業はありますねと回答。)、未経験でも応募可能な求人となると販売系や接客系などのB to Cの企業の求人が多くなるため、休みが土日でないところも多い。
ただしもちろん労基法に違反するような求人は紹介しないし、定時で帰ることを基本としている求人もあるので、勤務時間の融通については応募する求人を選定する中でしっかりと確認をしてほしい。
内定後の自体はまずいか
Q.内定が出ても就職することを辞退することはできないの?
A.(ここは少し回答を濁されてしまいました…。)応募するしないは求職者の自由だが、原則応募して選考がはじまったり、内定が出た後の辞退はなし。よって応募する求人は本当に就職してもよい、2~3社に絞り込んでほしい。
応募できる職種が少ないのはなぜ
Q.応募できる職種が少ないのではないか?例えば事務職は紹介してくれないの?
A.事務職は間口がせまい。かつ正社員での就職となると、ほぼ資格やスキルがある経験者で埋められてしまう。実際に企業側が未経験でもとりたいと言っているところを優先すると、紹介できる求人は対人系と対物系が中心になってしまう。
最後に「ネットの口コミではハタラクティブは求人数が少ない、ブラックな求人しか紹介してくれないと書かれているが、そのような意見についてどう思うのか?」と興味本位で聞いてみました。すると「本当になんなんでしょうね。」とどっちとも取れない答えが返ってきて、真正面から質問に回答してくれませんでした。
また「他の転職エージェンに行った際、カウンセリング後に電話でその後の状況をしつこく聞いてきたり、メールでの求人案内が多くうんざりしている。」と口にしたところ、「うちは選考を受けるか受けないか求職者自身で決めてもらっているので、電話をしつこくしたりすることはない。」とおっしゃっていました。
ハタラクティブのカウンセリングの感想
最後にハタラクティブのカウンセリングに行ってみてよかった点と気になる点をまとめました。少しでもカウンセリングの内容や雰囲気が伝われば幸いです。
よかった点
- 親身になって今までの経歴を一通り聞いてくれた
- 内定獲得まで1週間と短期間で就職活動ができる
- 無理に選考を受けさせようとしてこなかった
- カウンセリング後にしつこい営業電話がこなかった
- 選考開始後の連絡のやりとりは電話やメールでなくLINEでOK
- たくさんの企業を受けなくてよい、予め絞られた求人の中で選考を受けることができる
- 面接対策シート、履歴書・職務経歴書例などこれからはじめて就職・転職する人向けの対策書類が無料でもらえる
- 面接対策会もあり、面接を受ける前の事前対策も無料で行うことができる
- スーツを持っていない人向けにスーツの無料貸し出しを行っている
気になる点
- 選考を開始してからの応募の辞退は難しそう
- 選べる職種が少ない(営業、接客、販売、エンジニア、施工、ものづくりが中心。)
- (正社員の求人が大半ではあったものの)契約社員からスタートという求人も紹介された
- ハタラクティブにとって都合の悪い質問や答えに窮する質問は濁される(例:契約社員から正社員の登用度)